桃屋の創作テキスト置き場
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■BGM 2 ー愛し子の 墓辺吹く風 静かなれー 3■
月明かりが、窓から差し込んでくる。
おかげで、ランプの灯は消したにも関わらず、部屋の中は結構な明るさがある。
これで月見酒、なんて洒落込めるんなら、まあ良いんだろうが。
例のお姫様は、しばらくすると規則的に寝息を立て始めた。
俺は、ぼけっと天井を見上げながら。
――――――眠れん。
一体自分は今、どんな顔をしているんだろう。
とか考えて苦笑しつつも。
・・・・・・この状況、何とかなんないもんかね・・・
俺の右の腕枕にすっぽり収まり、あまつさえ寝巻きをしっかり掴んだままのカイを、半ば恨めしく思いながら眺める。
「お前はそれでいいだろうけどさあ・・・」
半眼のままぽつりと呟く。
カイのおさげを右手で弄びつつ、再び苦笑をこぼす。
「―――何て顔して寝てんだよ」
カイの眉間にはしっかりくっきりとシワが刻まれており、お世辞にも『安らかな寝顔』だなんて言えないようなご面相だ。
俺は自由な左手で、眉間のシワをうにうにと揉み解してやる。
「んな顔して寝たら、折角の美人がブスになっちゃうぞ」
しばらくカイの顔で遊んでいると、寝返りよろしく俺の胸の辺りに引っ付いてきた。
石鹸と混ざって、甘い彼女の香りが鼻をくすぐる。
これくらいは役得だろうと、そろそろと抱きしめてみたりして。
改めて抱きしめてみて、その細さにいささか驚いた。
・・・・・・こいつ、こんなにちっちゃかったっけ?
初めて会った時、事もあろうに俺をお姫様抱っこしてのけた奴である。
こんなに頼りないなんて、拍子抜けである。
・・そっか、お前もやっぱし女の子なんだよなあ・・・
妙に納得してる自分が可笑しかった。
思い切り強く抱いたら、折れたりして・・・
なんて考えが頭をよぎって、急いで腕の力を緩めた。
そしてそのまま、幾分もしないで、俺もまた、深い眠りの中へと落ちていった。
小さい頃の妹に、ちょっと似てるかな?
なんておぼろげに思いながら。
ちゅんちゅん・・・ちちち・・・・
寝ぼけ頭の俺の耳に、何やら小鳥さんたちのさえずりが届く。
・・・・あー、もー朝か・・・
やっとこさその考えに居たって、のろのろの重いまぶたを持ち上げる。
・・・・・・・?
一瞬、疑問符が頭をよぎる。
・・・・なにこれ?
窓から差し込んだ朝の日差しに反射して、きらきらと光っている。
寝ぼけ眼のまま、腕の上に乗っかったそれをわさわさ触ってみる。
やわっこい。
ああ、ひとのあたまか。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
『しゃ―――――――!!』
俺は声にならない悲鳴を上げ、一気に覚醒する。
・・・わ、忘れてた・・・
カイだよ、カイ。
昨晩、事もあろうにココで寝やがったんだ。コイツは。
びっくらした・・・
ちらりと窓から外の気配をうかがってみる。
お日様の具合から、起きるのに早い、とゆー事もなさそうである。
俺は空いている左手でカイを揺する。
「ほれ、起きれ。朝だぞ」
「・・・・・・んー・・・・・」
手でまぶたをこしこしして、うっすら目を開けるカイ。
・・・・低血圧なのかしら?寝起きが悪いトコを見ると。
しばらくすると、やっとこさちゃんと目を開け、
「・・・・・・・・・・・・・・おはよお」
と、幾分ロレツの回らない口で言った。
「ほれ、いつまでも寝てんな。とっとと着替えて飯食いに行こうぜ」
言うが早いか身を起こし、寝巻きを脱いで着替える。
「・・・わーを、朝から大胆ねえ・・襲って欲しい?」
未だに枕を抱えたまま、ベッドの上に腰掛けたままで言う。
「ほざけ!お前も着替えろよ。俺腹へってるんだから」
言いつつ髪の毛をとかし、みつあみにして行く。
カイは仕方なさそうに立ち上がり、のそのそを寝巻きを脱ごうと―――
「ぎゃー!待て!落ち着け!」
慌てて叫んでカイの寝巻きを掴む俺に、当の本人は不思議そうに
「何?着替えろって言ったの、ルカでしょ」
いや、そーなんだけど。
そーでなくて。
「あほ!せめて自分の部屋行って着替えるとかしろ!」
「めんどい」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・ぬわあ。
俺はカイの屈強かつ、図太い神経に合掌しつつ、急いで部屋を出る。
「着替えたら下の食堂に降りて来いよ!じゃ、先行くから」
言って後ろ手にドアを閉め、階下の食堂に向かう。
・・・・ったく、俺を一体なんだとおもってるんだ。あのムスメは・・・
朝っぱらから動揺させないで欲しいもんである。
心臓がいくつあっても足りゃしない。
「あーあ、不毛・・」
誰にとも無く呟いた一言が、通りがかった宿主のおっちゃんに聞こえたらしく、苦笑して無言でぽん、と肩を叩かれた。
・・・・・・・・せつない・・・・・・・・
カイが食堂に降りてきたのは、俺があらかた注文を終え、テーブルにレシスソーダが運ばれてきた頃だった。
「遅くなっちゃった?」
言いつつ腰掛け、食堂のおばちゃんに適当に注文をするカイ。
「んにゃ、そんなに遅くないよ」
俺は答えてレシスソーダを一口。
柑橘系の爽やかな香りが広がる。
どうやら、俺の荷物までまとめてきてくれた様である。
朝食を取ったら、わざわざ部屋に戻らず、そのまま宿を後に出来るように、である。
「悪いな」
「ん?」
「荷物」
どうしたの?と、笑顔だけで尋ねてくるカイから、何でか視線を外しつつ、足元に置かれた荷物達を指差す。
「あ、これの事か。気にしないで」
さっぱりと答えて、早速運ばれてきた料理を皿に盛る。
いそいそとサラダを口に運ぶ姿を眺めながら、ぽつり、と口を開く。
「――いつでもいから」
「は?」
俺いつもよりの低いトーン声に、レタスサラダを咥えながらきょとん、とする。
「いつでもいいから、言いたくなったら、言えよ」
テーブルに視線を落とし、いつもより真面目な声で言う。
カイは、口の中の物をこくん、と飲み下して
「ん」
とだけ、小さく答えた。
その頬に、微かに朱が差してるのを見つけてしまって、どうにもバツが悪くなって、俺はちょっと上ずった声で言う。
「とにかく、朝飯食っちまおう。な」
俺の言葉に、彼女はにっこりと微笑った。
いつも以上に、綺麗に見えた、ってのは、恥ずかしいから言わないけど。
勘定終えて宿を出て、一路、セイン・ロードのメインゲート目指して進み始める。
「ルカ」
「ん?」
歩きながら、こっちを振り返らずに声だけで会話する。
「もうちょっと、待ってね」
風が吹いて、カイのブロンドをたなびかせる。
太陽の光が反射して、きらきらと輝く。
「その時が来たら、ちゃんと言うよ」
後ろ向きのままのカイ。
でも、昨日までのよそよそしさは、少なくとも感じ取れなかった。
「ん、俺は寛大だからな。待っててやるよ」
言って、カイが振り返らないと分かっててもにっ、と笑ってやった。
「なにそれー?ルカが寛大だったら、私なんか天使じゃない」
笑いながら、振り向いた。
一瞬、目を奪われるほどに。
「何だとコラ。お前が天使?勘弁してくれよな」
「ルカより似合うと思うよ」
言って、また笑った。
ああ、綺麗だな。
本気で、掛け値なしにそう思った。
・・・・・重症だ・・・・
「ん?どしたの?」
眉間の辺りをひくつかせてる俺の顔を、首を傾げて覗き込んで来る。
「いや、なんでもない」
「へーんなの」
肩をすくませてぱたぱたと歩を進める。
・・・ん?・・
俺は何かの違和感を感じ、しばし思案して
「カイ」
「ん?」
彼女を呼び止め、その真正面に立つ。
「何?」
ほぼ同じ高さのカイの目を見据えて―――
ん?
同じ高さ?
あ、これか、違和感の原因は。
「ふふふふ」
知らず知らず含み笑いが漏れる。
俺の態度に、何か危険なものを感じたのか、カイは頬を引きつらせている。
「・・・どしたの?病気?」
後ずさりながらそんな事を言う。
「いや、気にすんな。ほら、行こうぜ」
言ってカイを手招きする。
「・・・ルカ変」
「いいから!行こう」
俺はカイの背後に回り込み、背中を押し始める。
「わ、ちょっと!」
カイの抗議もなんのそのである。
「もうちょっとな」
「何が?」
「分かんなくて良いよ」
俺が嬉しそうに言ったのが伝わったのか、カイは首を傾げつつもにっこりした。
「へんなのー」
もうちょっと、お前を越して、お前に見上げてもらうまでもうちょっとだ。
そうしないと、俺はカイの前で男の子になれないから。
早くお前に「男」に見られるようにならないとな。
そうでないと。
そうでないと、昨日みたいなことがしょっちゅうあったら、俺は安眠出来ないし。心臓いくつあっても足りないし。
「ルカ?」
俺の腕にぶら下がって俺の顔を見上げるカイ。
「待ってろな」
「よくわかんないけど分かった」
訳も分からないまま頷くカイの手を取って、俺達はぽてぽてと歩みを進めるのだった。
月明かりが、窓から差し込んでくる。
おかげで、ランプの灯は消したにも関わらず、部屋の中は結構な明るさがある。
これで月見酒、なんて洒落込めるんなら、まあ良いんだろうが。
例のお姫様は、しばらくすると規則的に寝息を立て始めた。
俺は、ぼけっと天井を見上げながら。
――――――眠れん。
一体自分は今、どんな顔をしているんだろう。
とか考えて苦笑しつつも。
・・・・・・この状況、何とかなんないもんかね・・・
俺の右の腕枕にすっぽり収まり、あまつさえ寝巻きをしっかり掴んだままのカイを、半ば恨めしく思いながら眺める。
「お前はそれでいいだろうけどさあ・・・」
半眼のままぽつりと呟く。
カイのおさげを右手で弄びつつ、再び苦笑をこぼす。
「―――何て顔して寝てんだよ」
カイの眉間にはしっかりくっきりとシワが刻まれており、お世辞にも『安らかな寝顔』だなんて言えないようなご面相だ。
俺は自由な左手で、眉間のシワをうにうにと揉み解してやる。
「んな顔して寝たら、折角の美人がブスになっちゃうぞ」
しばらくカイの顔で遊んでいると、寝返りよろしく俺の胸の辺りに引っ付いてきた。
石鹸と混ざって、甘い彼女の香りが鼻をくすぐる。
これくらいは役得だろうと、そろそろと抱きしめてみたりして。
改めて抱きしめてみて、その細さにいささか驚いた。
・・・・・・こいつ、こんなにちっちゃかったっけ?
初めて会った時、事もあろうに俺をお姫様抱っこしてのけた奴である。
こんなに頼りないなんて、拍子抜けである。
・・そっか、お前もやっぱし女の子なんだよなあ・・・
妙に納得してる自分が可笑しかった。
思い切り強く抱いたら、折れたりして・・・
なんて考えが頭をよぎって、急いで腕の力を緩めた。
そしてそのまま、幾分もしないで、俺もまた、深い眠りの中へと落ちていった。
小さい頃の妹に、ちょっと似てるかな?
なんておぼろげに思いながら。
ちゅんちゅん・・・ちちち・・・・
寝ぼけ頭の俺の耳に、何やら小鳥さんたちのさえずりが届く。
・・・・あー、もー朝か・・・
やっとこさその考えに居たって、のろのろの重いまぶたを持ち上げる。
・・・・・・・?
一瞬、疑問符が頭をよぎる。
・・・・なにこれ?
窓から差し込んだ朝の日差しに反射して、きらきらと光っている。
寝ぼけ眼のまま、腕の上に乗っかったそれをわさわさ触ってみる。
やわっこい。
ああ、ひとのあたまか。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
『しゃ―――――――!!』
俺は声にならない悲鳴を上げ、一気に覚醒する。
・・・わ、忘れてた・・・
カイだよ、カイ。
昨晩、事もあろうにココで寝やがったんだ。コイツは。
びっくらした・・・
ちらりと窓から外の気配をうかがってみる。
お日様の具合から、起きるのに早い、とゆー事もなさそうである。
俺は空いている左手でカイを揺する。
「ほれ、起きれ。朝だぞ」
「・・・・・・んー・・・・・」
手でまぶたをこしこしして、うっすら目を開けるカイ。
・・・・低血圧なのかしら?寝起きが悪いトコを見ると。
しばらくすると、やっとこさちゃんと目を開け、
「・・・・・・・・・・・・・・おはよお」
と、幾分ロレツの回らない口で言った。
「ほれ、いつまでも寝てんな。とっとと着替えて飯食いに行こうぜ」
言うが早いか身を起こし、寝巻きを脱いで着替える。
「・・・わーを、朝から大胆ねえ・・襲って欲しい?」
未だに枕を抱えたまま、ベッドの上に腰掛けたままで言う。
「ほざけ!お前も着替えろよ。俺腹へってるんだから」
言いつつ髪の毛をとかし、みつあみにして行く。
カイは仕方なさそうに立ち上がり、のそのそを寝巻きを脱ごうと―――
「ぎゃー!待て!落ち着け!」
慌てて叫んでカイの寝巻きを掴む俺に、当の本人は不思議そうに
「何?着替えろって言ったの、ルカでしょ」
いや、そーなんだけど。
そーでなくて。
「あほ!せめて自分の部屋行って着替えるとかしろ!」
「めんどい」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・ぬわあ。
俺はカイの屈強かつ、図太い神経に合掌しつつ、急いで部屋を出る。
「着替えたら下の食堂に降りて来いよ!じゃ、先行くから」
言って後ろ手にドアを閉め、階下の食堂に向かう。
・・・・ったく、俺を一体なんだとおもってるんだ。あのムスメは・・・
朝っぱらから動揺させないで欲しいもんである。
心臓がいくつあっても足りゃしない。
「あーあ、不毛・・」
誰にとも無く呟いた一言が、通りがかった宿主のおっちゃんに聞こえたらしく、苦笑して無言でぽん、と肩を叩かれた。
・・・・・・・・せつない・・・・・・・・
カイが食堂に降りてきたのは、俺があらかた注文を終え、テーブルにレシスソーダが運ばれてきた頃だった。
「遅くなっちゃった?」
言いつつ腰掛け、食堂のおばちゃんに適当に注文をするカイ。
「んにゃ、そんなに遅くないよ」
俺は答えてレシスソーダを一口。
柑橘系の爽やかな香りが広がる。
どうやら、俺の荷物までまとめてきてくれた様である。
朝食を取ったら、わざわざ部屋に戻らず、そのまま宿を後に出来るように、である。
「悪いな」
「ん?」
「荷物」
どうしたの?と、笑顔だけで尋ねてくるカイから、何でか視線を外しつつ、足元に置かれた荷物達を指差す。
「あ、これの事か。気にしないで」
さっぱりと答えて、早速運ばれてきた料理を皿に盛る。
いそいそとサラダを口に運ぶ姿を眺めながら、ぽつり、と口を開く。
「――いつでもいから」
「は?」
俺いつもよりの低いトーン声に、レタスサラダを咥えながらきょとん、とする。
「いつでもいいから、言いたくなったら、言えよ」
テーブルに視線を落とし、いつもより真面目な声で言う。
カイは、口の中の物をこくん、と飲み下して
「ん」
とだけ、小さく答えた。
その頬に、微かに朱が差してるのを見つけてしまって、どうにもバツが悪くなって、俺はちょっと上ずった声で言う。
「とにかく、朝飯食っちまおう。な」
俺の言葉に、彼女はにっこりと微笑った。
いつも以上に、綺麗に見えた、ってのは、恥ずかしいから言わないけど。
勘定終えて宿を出て、一路、セイン・ロードのメインゲート目指して進み始める。
「ルカ」
「ん?」
歩きながら、こっちを振り返らずに声だけで会話する。
「もうちょっと、待ってね」
風が吹いて、カイのブロンドをたなびかせる。
太陽の光が反射して、きらきらと輝く。
「その時が来たら、ちゃんと言うよ」
後ろ向きのままのカイ。
でも、昨日までのよそよそしさは、少なくとも感じ取れなかった。
「ん、俺は寛大だからな。待っててやるよ」
言って、カイが振り返らないと分かっててもにっ、と笑ってやった。
「なにそれー?ルカが寛大だったら、私なんか天使じゃない」
笑いながら、振り向いた。
一瞬、目を奪われるほどに。
「何だとコラ。お前が天使?勘弁してくれよな」
「ルカより似合うと思うよ」
言って、また笑った。
ああ、綺麗だな。
本気で、掛け値なしにそう思った。
・・・・・重症だ・・・・
「ん?どしたの?」
眉間の辺りをひくつかせてる俺の顔を、首を傾げて覗き込んで来る。
「いや、なんでもない」
「へーんなの」
肩をすくませてぱたぱたと歩を進める。
・・・ん?・・
俺は何かの違和感を感じ、しばし思案して
「カイ」
「ん?」
彼女を呼び止め、その真正面に立つ。
「何?」
ほぼ同じ高さのカイの目を見据えて―――
ん?
同じ高さ?
あ、これか、違和感の原因は。
「ふふふふ」
知らず知らず含み笑いが漏れる。
俺の態度に、何か危険なものを感じたのか、カイは頬を引きつらせている。
「・・・どしたの?病気?」
後ずさりながらそんな事を言う。
「いや、気にすんな。ほら、行こうぜ」
言ってカイを手招きする。
「・・・ルカ変」
「いいから!行こう」
俺はカイの背後に回り込み、背中を押し始める。
「わ、ちょっと!」
カイの抗議もなんのそのである。
「もうちょっとな」
「何が?」
「分かんなくて良いよ」
俺が嬉しそうに言ったのが伝わったのか、カイは首を傾げつつもにっこりした。
「へんなのー」
もうちょっと、お前を越して、お前に見上げてもらうまでもうちょっとだ。
そうしないと、俺はカイの前で男の子になれないから。
早くお前に「男」に見られるようにならないとな。
そうでないと。
そうでないと、昨日みたいなことがしょっちゅうあったら、俺は安眠出来ないし。心臓いくつあっても足りないし。
「ルカ?」
俺の腕にぶら下がって俺の顔を見上げるカイ。
「待ってろな」
「よくわかんないけど分かった」
訳も分からないまま頷くカイの手を取って、俺達はぽてぽてと歩みを進めるのだった。
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