桃屋の創作テキスト置き場
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■睡眠ベタ恋 5Type 1.今の寝言だよね・・・?■
あたしがこの家に来てから、ずっと変わらない、日常。
朝起きて、顔洗って、洗濯機回したら、着替えを済ます。
寝室以外の部屋のカーテンを開けて、小さい音でテレビをつけて、天気予報をチェックする。
電化製品のありがたみを実感しつつ、常にあったかいお湯の出るポットからお茶をいただいて。
新聞を一階のエントランスまで取りに行って。
一度だけ、鍵をもたずに新聞を取りに行って、オートロックの自動ドア(出るときは自動ドア、入るときは鍵がいる)に締め出され、半泣きになったことがあるので、鍵はエプロンのポケットに入れて、行く。
洗濯機が回る音と、テレビの小さい音をBGMに、お茶すすりながら新聞を読む。
・・おもしろいなあ、新聞て。教科書より役に立ちそう、絶対。
腕まくりしたカットソーの上には、だいぶ前、初お給料で買ったマイエプロンひよこ柄。そろそろくたびれてきたけども、まだまだ使い倒す予定。
この家ときたら、エプロン無かったんだもの。
調理機材や器具、調味料は揃ってたし、毎日使っている形跡があったので、料理しないわけではないんだろうと、すぐに分かったけど。
なのに、あたしに「ご飯つくれる?」と聞いて、「置いてくれる理由」をすぐにくれたあの人は、なんだかんだ言って優しい。
そろそろ起きて来るであろうこの部屋の主のために、やかんでお湯を沸かす。
ポットもあるけど、ドリップのコーヒーを好む彼の為。
ついでに、ちょびっとそのコーヒーもらって、たっぷりの牛乳であたしもご相伴にあずかるのです。(ブラックは飲めない。苦くて)
ずっと半開きにしている寝室のドアから、寝ぼけ眼に寝癖全開で、起きて来た。
「おはよ」
「んー、はよ」
あくび一発。洗面所へ消えていく。
どうにも普段のイメージと、一番ギャップがあるのが寝起きだと、絶対思う。
ファンの人に見せたいもん、あの抜けきった状態を。
顔を洗うと、ようやく、なんとか目が覚めるのか、普通の足取りで戻ってくる。(寝癖も直ってる)
「はい」
「さんきゅ」
最近ようやくOK出るくらいに上手?に淹れられるようになった焼ける様に熱いコーヒーを手渡す。
受け取って椅子に腰掛けて、さっきあたしが見てた新聞を眺める。
あたしのマグカップには、ちょびっとくすねたコーヒー。牛乳注いで、レンジにかけてチンする。
彼の斜め向かいの椅子に座って、温かい自家製カフェオレを口に含む。
外はすごくきれいな青空のお天気。
毎日ちゃんと起きて、お仕事して、ご飯食べれて。
置いてくれるおうちがあって、
そこの主は、口は悪いけど優しくて
見ず知らずだったあたしを、何でこんなに良くしてくれるのか分からない位、すごく大事にしてくれて。
大事な人に、大事にしてもらえるのって、
ああ、幸せ。
ばーちゃん、あたし幸せだよ。
青空の向こう、育ててくれた大事なばーちゃんに、心の中で呟いた。
と、いきなり彼が、こちらを凝視する。
「・・・?」
声に出したわけでもないのに、何かはみ出たのかな、あたし。
カワハシは一瞬目を細めると、もっかいあくび。
なんだ、まだ寝ぼけてるだけか。
びっくり。
カフェオレをもう一口すすると、洗濯機が「洗濯終わった!」と電子音を鳴らす。
立ち上がって一歩足を踏み出した瞬間、手をものすごい勢いで引っ張られ、倒れこむ。
「ぎゃ!」
不細工な悲鳴を上げて、体を硬くするも、衝撃は訪れない。
そりゃそうだ。手を引っ張った張本人の腕の中だもの。
・・・腕の中?・・・・何故・・・??
何か一瞬で脳みそが回転し、何でかほっぺたが熱くなった気がする。
カワハシは腕の力を強めると、耳元で小さく短く呟く。
「・・・」
「え?」
問いかえすも、答えは返って来ず。
あたしはまた体の自由を取り戻す。
彼は何事も無かったかのように、再びコーヒーを飲んでいる。
洗濯機のふたを開け、洗濯物を取り出して、ベランダに干す。
日常と少し、いやだいぶ?あれあれ少しなのかな?違うことが起きて、動揺を隠せない。
その間も、あたしの耳は熱い。
今の、寝言、だよね・・・?
あたしはほっぺたを両手で押さえる。
寝言じゃないとしたら、彼はやっぱりエスパーかも知れない。
でも、どっちでもいい。ねえ、ばーちゃん、あたしはすごく幸せだよ。
この毎日が、やっぱりすごく幸せ。
あの人の毎日も、そうだと良いと、思う。
ううん、きっと、そうなんだろう。
あたしのと、意味は違うかも知れないけど、きっと「そうだ」って言ってくれるんだと思う。
だって、今も言ってくれたもん。
実は優しいあの人が、
俺も、幸せだ、って。
あたしがこの家に来てから、ずっと変わらない、日常。
朝起きて、顔洗って、洗濯機回したら、着替えを済ます。
寝室以外の部屋のカーテンを開けて、小さい音でテレビをつけて、天気予報をチェックする。
電化製品のありがたみを実感しつつ、常にあったかいお湯の出るポットからお茶をいただいて。
新聞を一階のエントランスまで取りに行って。
一度だけ、鍵をもたずに新聞を取りに行って、オートロックの自動ドア(出るときは自動ドア、入るときは鍵がいる)に締め出され、半泣きになったことがあるので、鍵はエプロンのポケットに入れて、行く。
洗濯機が回る音と、テレビの小さい音をBGMに、お茶すすりながら新聞を読む。
・・おもしろいなあ、新聞て。教科書より役に立ちそう、絶対。
腕まくりしたカットソーの上には、だいぶ前、初お給料で買ったマイエプロンひよこ柄。そろそろくたびれてきたけども、まだまだ使い倒す予定。
この家ときたら、エプロン無かったんだもの。
調理機材や器具、調味料は揃ってたし、毎日使っている形跡があったので、料理しないわけではないんだろうと、すぐに分かったけど。
なのに、あたしに「ご飯つくれる?」と聞いて、「置いてくれる理由」をすぐにくれたあの人は、なんだかんだ言って優しい。
そろそろ起きて来るであろうこの部屋の主のために、やかんでお湯を沸かす。
ポットもあるけど、ドリップのコーヒーを好む彼の為。
ついでに、ちょびっとそのコーヒーもらって、たっぷりの牛乳であたしもご相伴にあずかるのです。(ブラックは飲めない。苦くて)
ずっと半開きにしている寝室のドアから、寝ぼけ眼に寝癖全開で、起きて来た。
「おはよ」
「んー、はよ」
あくび一発。洗面所へ消えていく。
どうにも普段のイメージと、一番ギャップがあるのが寝起きだと、絶対思う。
ファンの人に見せたいもん、あの抜けきった状態を。
顔を洗うと、ようやく、なんとか目が覚めるのか、普通の足取りで戻ってくる。(寝癖も直ってる)
「はい」
「さんきゅ」
最近ようやくOK出るくらいに上手?に淹れられるようになった焼ける様に熱いコーヒーを手渡す。
受け取って椅子に腰掛けて、さっきあたしが見てた新聞を眺める。
あたしのマグカップには、ちょびっとくすねたコーヒー。牛乳注いで、レンジにかけてチンする。
彼の斜め向かいの椅子に座って、温かい自家製カフェオレを口に含む。
外はすごくきれいな青空のお天気。
毎日ちゃんと起きて、お仕事して、ご飯食べれて。
置いてくれるおうちがあって、
そこの主は、口は悪いけど優しくて
見ず知らずだったあたしを、何でこんなに良くしてくれるのか分からない位、すごく大事にしてくれて。
大事な人に、大事にしてもらえるのって、
ああ、幸せ。
ばーちゃん、あたし幸せだよ。
青空の向こう、育ててくれた大事なばーちゃんに、心の中で呟いた。
と、いきなり彼が、こちらを凝視する。
「・・・?」
声に出したわけでもないのに、何かはみ出たのかな、あたし。
カワハシは一瞬目を細めると、もっかいあくび。
なんだ、まだ寝ぼけてるだけか。
びっくり。
カフェオレをもう一口すすると、洗濯機が「洗濯終わった!」と電子音を鳴らす。
立ち上がって一歩足を踏み出した瞬間、手をものすごい勢いで引っ張られ、倒れこむ。
「ぎゃ!」
不細工な悲鳴を上げて、体を硬くするも、衝撃は訪れない。
そりゃそうだ。手を引っ張った張本人の腕の中だもの。
・・・腕の中?・・・・何故・・・??
何か一瞬で脳みそが回転し、何でかほっぺたが熱くなった気がする。
カワハシは腕の力を強めると、耳元で小さく短く呟く。
「・・・」
「え?」
問いかえすも、答えは返って来ず。
あたしはまた体の自由を取り戻す。
彼は何事も無かったかのように、再びコーヒーを飲んでいる。
洗濯機のふたを開け、洗濯物を取り出して、ベランダに干す。
日常と少し、いやだいぶ?あれあれ少しなのかな?違うことが起きて、動揺を隠せない。
その間も、あたしの耳は熱い。
今の、寝言、だよね・・・?
あたしはほっぺたを両手で押さえる。
寝言じゃないとしたら、彼はやっぱりエスパーかも知れない。
でも、どっちでもいい。ねえ、ばーちゃん、あたしはすごく幸せだよ。
この毎日が、やっぱりすごく幸せ。
あの人の毎日も、そうだと良いと、思う。
ううん、きっと、そうなんだろう。
あたしのと、意味は違うかも知れないけど、きっと「そうだ」って言ってくれるんだと思う。
だって、今も言ってくれたもん。
実は優しいあの人が、
俺も、幸せだ、って。
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